畳は「生活」の質を向上させる天然物のエコ素材
昔から当たり前のように存在している畳。
「い草」と呼ばれる天然素材からつくられる畳には、実は様々な効能・効果があることが専門家による実験などで明らかになってきました。心にも、体にもやさしい畳について今一度おさらいして、畳のある生活をより豊かにしていきましょう。
学習機能を向上させ集中力を高めます
北九州市立大学国際環境工学部の准教授である森田洋氏の実験によると、畳を使用している部屋とフローリングの部屋とでは、畳を使用している 部屋の方が学習機能と集中力をともに向上させる可能性のあることが分かりました。
湿度を適性に保つ効果があります
畳の原料である「い草」の直径は約1.5mmあり、中の構造は蜂の巣のようになっていて沢山の空気を取り込むことができます。そのため、梅雨などの高湿時期には水分を吸収し、冬の乾燥する季節には空気を放出し、部屋の湿気を適切に保つはたらきがあります。
空気をキレイにする働きがあります
畳のある部屋では空気中の二酸化窒素を60分で10分の1に減らす効果が確認されています。また別の実験では空気中のアセトアルデヒドの濃度が2時間で4割も減少するなど、敷いておくだけで空気をキレイにする畳は天然の空気清浄機です。
音を吸い込む力で騒音を防止します
建物の構造や部屋の環境にもよりますが、畳の部屋はフローリングの部屋に比べ、音の大きさを約半分に抑えるはたらきがあります。無数に織り込まれた畳表のすき間に音が吸収されることで余計な音の反響を抑えることができます。
日本の暮らしに調和する色と香り
畳は視覚や臭覚に対しても馴染みがあります。畳のもつ柔らかな緑は空間の印象を見事に和ませてくれます。畳表の材料である「い草」の香りは気持ちを沈静化させるアロマテラピー効果も確認されています。日本人はこのような自然の力をうまく採りこむことによって生活を豊かにしてきたのですね。